良い言葉と悪い言葉：その違いと、影響について考えてみた

「その言い方ちょっと良くないんじゃない」

誰かの言葉を耳にしたとき、そんなふうに感じることってありませんか？
あるいは逆に、「あの人の言葉には、なんだか元気をもらえるなあ」と、ふと心が軽くなる瞬間もあるかもしれません。

私たちは日々、数えきれないほどの言葉に囲まれて生活しています。

その中には「良い言葉」と「悪い言葉」があると、なんとなく感じている人も多いでしょう。

では、いったい何に対して「良い」「悪い」なのでしょうか？

今回はそんな素朴な疑問から、言葉の持つ力とその影響について、少しゆるやかに考えてみたいと思います。

良い言葉、悪い言葉って、何に対して良い・悪いの？

まず最初に考えておきたいのは、「良い言葉」「悪い言葉」とは、いったい何を基準にそう判断されるのか？ということです。

たとえば、「ありがとう」は良い言葉だとされる一方で、「バカ」や「うざい」などの言葉は悪い言葉とされがちです。

それってなぜでしょう？

それはたぶん、その言葉が誰かの心にどう作用するかによって、「良い」か「悪い」かが判断されているからです。

つまり──

言葉の良し悪しとは、「聞いた相手にどんな影響を与えるか？」という視点で決まることが多いのです。

もちろん、言葉そのものに善悪の本質があるわけではありません。

同じ言葉でも、文脈やトーン、関係性によって、良くも悪くもなります。

たとえば、親しい友人同士で冗談めかして言う「バカだな〜」は、むしろ親密さを深める言葉になったりしますよね。
けれど、怒りを込めて「バカ」と言われたら、誰だって傷ついてしまう。

言葉は使い方次第。だけど、その使い方には、私たち自身の心の在り方が反映される──そんな一面もあるように思います。

私たちは「言葉を話す」と同時に、「自分の言葉を聞いている」

ここでひとつ、あまり意識されていないかもしれない視点を挙げてみたいと思います。

それは、私たちは誰かに話すと同時に、「自分の言葉を耳で聞いている」ということです。

声に出して話した言葉は、相手だけでなく、自分の耳にも届いています。

つまり、「ありがとう」「頑張ってみる」「嬉しいな」といったポジティブな言葉を口にすると、それは自分自身にもそのまま返ってくる。

逆に、「どうせ無理だ」「めんどくさい」「自分なんて」といった言葉も、相手に放つと同時に、自分の脳と心にもしっかり届いてしまう。

このことに気づくと、言葉を選ぶことの意味が、少し違って見えてくるかもしれません。

私たちは、ただ「誰かに向けて言葉を使っている」のではなく、自分の心にも言葉を浴びせている面もあるのです。

良い言葉を使うことの影響：心に光を灯す

では、良い言葉を使うと、どんな影響があるのでしょうか。

まず何より、聞いた相手の心を温かくすることができます。

「ありがとう」「大丈夫だよ」「あなたのおかげで助かったよ」など、優しい言葉をかけられた経験がある人なら、その効果はきっと実感しているはずです。

言葉は目に見えません。

けれど、言葉によって生まれる安心感や信頼感、喜びや癒しは、確かに存在します。

そしてもうひとつ──

自分自身の心も、良い言葉によって整えられていきます。

「今日も一日お疲れさま」
「自分、けっこう頑張ってるじゃん」
「小さなことだけど、ちゃんとやれたな」

そんなふうに、自分にかける言葉ひとつで、心の状態が少し軽くなることってありませんか？

良い言葉は、人の心に光を灯すような力を持っている。

そしてその光は、相手にだけでなく、自分の内側にも広がっていくものなのだとも思います。

悪い言葉を使うことの影響：心に影を落とす

一方で、悪い言葉を使うことにはどんな影響があるのでしょうか。

まず当然ながら、聞いた相手を傷つけてしまう可能性があります。

それがたとえ冗談のつもりだったとしても、言葉のトゲは、思った以上に深く刺さってしまうことがあります。

そして、ここでも忘れてはならないのが──

その言葉を話した自分自身も、それを聞いてしまっているということ。

「最悪だ」「めんどくさい」「どうせ無理」

そんな言葉を繰り返していると、自分自身の心に、じわじわと影が広がっていきます。

心理学的にも、ネガティブな言葉を繰り返すことは、思考や感情に悪影響を与えるとされています。

やがてそれが、自己肯定感の低下や、他者との関係性の悪化につながっていくこともあります。

つまり──

悪い言葉は、相手と自分、両方の心に影を落とすものだと言えるのです。

言葉は選べる。そして、変えていける

こうして考えてみると、言葉の持つ力はとても大きいことがわかります。

良い言葉は、心に光を灯す。

悪い言葉は、心に影を落とす。

それは、相手に対してだけでなく、自分自身にも向けられるもの。

でも、だからこそ希望があります。

なぜなら──

言葉は、私たち自身が選べるものだから。

どんな言葉を使うか。

どんな言葉を自分にかけるか。

それを少しずつでも変えていくことで、私たちの心の風景も変わっていくのかもしれません。

日々の中で、つい口にしてしまう言葉に、少しだけ注意を向けてみる。

そして、たったひとつでも、誰かの心を明るくする言葉を選んでみる。

そんな小さな一歩が、言葉の力を味方につけるはじまりになるのではないでしょうか。

最後に

このブログでは、

「よく考えてみたら、〇〇じゃないかな？」という視点で、

身近なことをゆるやかに思索しています。

今回は「良い言葉と悪い言葉の違いと影響」というテーマで、

ゆるっと考えてみました。

不定期・気まぐれ更新ですが、

またふと思い出したときに、ふらっと立ち寄っていただけたら嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ではまた、次の記事でお会いしましょう。